6時起床。 昨晩の立ちゴケによる損傷状況を確認してみると、不幸中の幸い、 ウインカー以外は、前オーナーが付けたカウルの傷がちょっと増えた程度。 ブラブラになったウインカーはビニルテープで応急処置出来たけど やっぱりショック・・・。 傷がガリガリ、"SUZUKI"の'Z'にはえくぼが。 今回お世話になった諸寄ユースさん。 ユースホステルの食事というのは、申し訳ないけど、得てして美味しくないもの。 10人程度の小さい所だと、宿のおかみさんが作ってくれる家庭料理が とても美味しかったりすることもあるんですが、それも極稀。 今回の諸寄ユースの食事もかなりイマイチだなあ・・・。 と微妙な面持ちでささっと朝食を済ませて、午前7時半。 いざ、待望の餘部鉄橋へ出発です。 ユースの正面にある諸寄郵便局。 なかなかレトロちっくでよろしい。 昨日は真っ暗で怖かったR178も、朝走ると快適快適♪ <><><><> そして野を超え山を越え走ること20分。 先ほどまでと同じように、とあるコーナーを淡々とクリアしたその時。 ぱっと、目の前に見たことも無い風景が飛び込んできたのでした。 おおっ! とうとう・・・。 はやる気持ちを抑え、落ち着いて脇の駐車場にバイクを停め、 橋へ駆け寄ります。 餘部駅があると思われる山の頂からぐぐーんと真っ直ぐに赤い橋が伸び、・・・ 民家を見下ろしながらR178のと地上から41mの高さで、直角に交わり、 反対側の山のトンネルの中へ消えていきます。 と、何かが書いてあるぞな? ] 終わったばかりのお色直しの記録でした。 ポリウレタン塗料、さび色2号。 下からは存分に眺めたので、餘部駅へ行ってみよう。 小さな集落の中に、案内の看板が。 ちなみに、一度、バイクで駅前まで行こうと思っていたのですが、 それは出来ませんでした。その理由はあとからわかります・・・。 ということで徒歩でてくてくと。 まだ一部に塗装作業の足場が残っていました。 それにしても高いなあ・・・。 山の前まで到着。 左手の坂を登る。 道なりに徒歩5分・・・。 って、コレですか! 「JRの駅前」も色々ですなあ・・・。 ということで、細い道をぐいぐい登っていくと、素晴らしい景観が。 橋のある街。 なんだか宮崎アニメの「天空の城ラピュタ」でパズーが住んでいた街を思い出してしまいました。 餘部橋梁 山陰本線 鎧・餘部間 京都起点188KM637M97 着工 明治42年12月 開通 明治45年3月1日 高さ 41M45 正長 310M59 日本海を臨みながら、橋はトンネルの中へ。 日本海から吹き付ける風は結構強そうです。 駅の中を散策。って狭い駅ですが。 なんだか取り残されたような感じもしますが、待合室には訪れた人の記帳や、 記念ハガキの案内やら、で愛されてるんだなあという気配も。 時刻表。 一日に上り下りあわせて22本のみ。 次の列車が来るのは参った、1時間半後かあ・・・。 時間をつぶそうと、またまた下へ降りてお散歩。 真下にもぐってみると不思議な景色です。 もともと橋の一部だったと思われる鉄骨を発見。 90年もの間、補修を繰り返して維持してきたんですねえ。 みると結構あちこち錆びていて怖いです。 民家に干し柿が干してありました。 そういえば山陰は柿の名産地ですね。 キットカット味のドリンク? かと思ったら、「これはお菓子です」の注意書き。 どうやら飲みものではなく、チョコレートが売られている模様。 ちなみに大好きなのにめったにお目にかかれない「ティーソーダ」を飲みました。 待つこと1時間半。 駅の上の撮影ポイントにも観光客とカメラ小僧が人が10数名ほど集まり始め、わいわいとにぎやかに。 「まだ来えへんの?」 「いや、そこはJR西日本やし、時間にはきちっとしとるんちゃう?」 さすが関西人のおばちゃん、なジョークも飛び出したそのとき。 「まもなく列車が参ります」の放送が!(ちゃんと駅放送があるんですよ) かたんことん・・・ ああ!来た! あちこちから歓声があがり、興奮は最高潮に。 ビュオー・・・。 ディーゼルエンジンの音を響かせながら、ミニチュアのようにかわいい、 2両編成のピンク色の列車は優雅に橋を渡ると、徐々に減速しながら駅の中へ。 ホームへ駆け下りると、降りてきた子供が列車に手を振っていました。 「また遊んでね!」 さてさて。 存分に鉄橋を堪能して満足したので、さあ、帰ろうかと思いましたが、 せっかく近くまで来たのだから鳥取砂丘によって行きたいなあ。 ということで海岸線をちょっと寄り道しながらさらに西へ西へ。 うう・・・。 忌まわしき、昨晩、初立ちゴケした場所。 写真を撮ってたら珍しいものがやってきました。 BMWの旧車を改造したというピカピカのサイドカー! バイク話をしたり道を聞いたりしてちょっと休憩。 鳥取と兵庫の県境から30分ぐらい走ると、到着しました、鳥取砂丘! 昨日の雨で、砂はさらさらでなくなっていたのが残念ですけど、なるほど広い広い。 そして砂が音を吸うのか、こういうと言い過ぎですけど、無音空間なのですね。 上の上の写真の壁みたいなところに巨大な文字が。 なみえー!!(笑) ラクダが出現。シ、シルクロード!? あとはお土産売り場でお土産を買ったりして、時刻は13時半ごろ。 そろそろ岐路につかねば明日は会社だ・・・。 ということで、鳥取市街から国道29号をぐいぐい南下して、山陽道の山崎ICまで。 約100kmの道のりを、田園風景あり、峠あり、小さな町ありと忙しく走って約2時間。 15時半に道の駅、山崎に到着。後は高速道路で東へ向かうのみ。これが現地での最後の休憩です。 関西風のあったかい蕎麦といえば、にしんそば。 と思ったら、これは近くの川で採れるという鮎でした。うむうむ、ちょっと小ぶりだけど、んまい。 関西風のダシに慣れて育った身としては、やはりコレですね。 道の駅の前の役所には、ものすごい大量の大根が干してありました。 これみんなタクアンになるのかなあ。壮観です。 そして時刻はまもなく16時半に。さあ、帰るぞ! 行きよりも疲れているせいか、頻繁に休憩を繰り返し 途中、名古屋らへんのパーキングで、晩御飯に味噌カツ丼を。 高速道路で移動するとやたらとおなかが減るのは何故だろう・・・。 長時間の夜の高速走行に、やや感覚が麻痺して朦朧となりながら、 山崎から603km、深夜の2時に我が家に到着。 全然ゆっくりできませんでしたが、ホント楽しかったです。無理してでも行って良かったなあ。 あの美しい橋が失われてしまうのは、本当に忍びないです。 できれば新しい橋ができた後も、移築したりして残っていて欲しいなあと心底思います。 なんでもただ失くしてしまうのはカンタンなのですから。 さてさて。 公開がすっかり遅れてしまい、旬を逃した感もありますが、 今回も最後まで読んでくださったみなさん。ありがとうございました。 <><><><> 本日の走行距離 771km 今回の総走行距離 1550km