* 2004年 4月29日〜5月5日
第1回 九州ツーリング *
6日目 5月4日


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たいがいユースホステルの食事はあまりおいしくない、
と相場が決まっているもんだと思っていましたが、
湯の里ユースホステルの朝ごはんはとてもおいしかったです。

朝8時半。 雨が降る中、昨日いっしょに温泉に行った方と、
もう一人の方と一緒に、お上さんお薦めの山川町の砂蒸し風呂へ。
連休になると指宿市内の砂蒸し風呂は混みすぎてなかなか入れないが、
山川町なら1時間以内に入れるとのこと。

9時ごろに天然砂蒸し温泉に到着。
早くも大勢の人が待っていましたが、30分ほどで順番が回ってきました。
運良く雨も上がり、砂浜で砂に入れる模様。

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うへー。
気持ちいい。

おばあちゃんが手馴れたシャベルさばきで砂浜に穴を掘っていくと、
そこから湯気がもくもくと・・・。
言われるがままに穴に寝そべると、数名のおばあちゃんによって、
あっというまに砂で体が埋めてしまいました。

波の音をかすかに聞きながら、砂に埋もれてじっとしていると、
なんとも不思議な感じ。
ずっしりとした砂の重みがまた良い感じ。
世間の喧騒を忘れてこのままじっとしていたいなあ。

ユースのご主人は、寝る前によく一風呂というか一砂浴びに
いらっしゃるそうですが、うーん、なるほど。
まだ今日は始まったばかりですが、これは、もう動きたくなくなりますね。

なんだかこのまま指宿でもう一日ゆっくりしたい気持ちでいっぱいですが、
そうもいっていられません。
10分ほどですっかり骨抜きになった体に渇を入れ、
砂蒸しで出会ったもう一人のライダーさんを加えて、
一同は次の目的地へ。

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再び雨が降り始めた中、薩摩半島の南端の岬、長崎鼻で
開聞岳が少しでも見れたら、と思いましたが、
残念ながらすっぽりと雲に覆われてなにも見えませんでした。

そして、ふたたび最南端シリーズ。
日本本土最南端の駅、西大山駅へ。
ここからも、晴れていれば単線の線路のその先に綺麗に
開聞岳が見えるそうですが、これまたなにも見えませんでした。

それでも、私好みのひっそりとした無人駅に興奮気味で、
あちこちカメラに収めてみたりしたのですが、
このとき雨に濡れたのか、カメラに異変が。

「メモリーカードが初期化されていません」

のメッセージ・・・。
もしやデータが消えてしまったのか? と青ざめましたが、
カメラの電源を入れなおすと復活しました。

その時は良かった良かったと思っていたのですが、
この日の夜に写真を撮ろうとしたら、データが消えていて、
二度と復活しませんでした。合掌。
悔しい!

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西大山で他のライダーさんとお別れして、
私は一人、知覧の特攻隊の記念館へ向かいました。

知覧は第二次世界大戦中、特攻隊の基地があったところで、
出撃数は全国の基地のなかでも最も多く、1036名の方がなくなったそうです。

記念館にはその全員の写真と名前が掲載され、
家族への手紙など多くの遺品が展示されています。
そのうちほとんどが青年飛行兵と呼ばれる10代、20代の若者達。

自分と同世代である彼らが、夢もなにもかも捨てて、
ただただ祖国のため、残された家族達のためと達観して、
死地へと赴く様、そして遺書に時々垣間見える無念と恐怖を見て
涙せずにはいられませんでした。
こうしてのん気に旅をしていられるのが当たり前だと思い
ありがたくもなんとも思っていない自分を反省。

さらに、記念館の近くにある富屋食堂へ。
ここは特攻の母と隊員達から慕われた、鳥浜トメさんの食堂を
復元した資料館。食堂ではありません。
この食堂が舞台の「ホタル」の特攻悲話をはじめてちゃんと知り再び涙。
過去にこんな過ちがあったことを日本人は忘れてはいけません。

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さて。時刻は16時過ぎ。
今日は鎌倉に帰るという予定でしたが、こんな時間。
でもまあ、仮眠をとりながらのんびり帰れば明日の朝にはつくだろう、と
指宿スカイラインを北上し、鹿児島でお金を下ろして、
九州自動車道を北へ北へ。

途中、朝からの雨が嘘のように晴れ、
桜島PAからは綺麗な桜島が姿を現しました。
旅の後半は天気に恵まれませんでしたが、最後に桜島、ありがとう!
九州ありがとう! と桜島を撮影(このときはカメラは無事だったのです)。

と元気だったのはここまで。
音楽を聴きながら(本当はいけないんですが)高速を黙々と走るも
深夜11時ごろ福岡付近でダウン。
高速を下りて博多駅前のカプセルホテルに入りました。

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ぐったりして宿に入ったつもりなのに、せっかく博多に来たんだから・・・と
ラーメン好き病が発作を起こし始めました。
というわけで、初日に中洲の位置はしっかり覚えましたので、
夜な夜な屋台へお出かけ。
だいぶ遅めの夕食と焼酎に大満足。

すっかりいい気分で宿に戻ろう、という前に、
中洲の写真を取り直そうかな? とカメラを構えると、
カメラがおかしい・・・。
とうとうこの後メモリーカードの100枚ほどの写真は
二度と復活することはありませんでした。

すっかりしなだれて、宿に戻ろうとしたら、
道に迷ってしまい、やっとこさ2時ごろに宿につきました。
ぐったり。

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本日の走行距離 428km



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