2005年 9月19日 
* 美ヶ原 バンディットお別れツーリング *


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夏の終わり。

憧れの存在だったGSX-R購入の契約を済ませ、
6年間ずっと一緒に苦楽を共にしてきたバンディットを
とうとう手放すことになりました。

バンディットと最後に行く場所はどこにしようか・・・。
悩んだ末、まだ行ったことのなかったツーリングの名所、
長野県は美ヶ原のビーナスラインにすることにしました。



地図は毎度おなじみ(C)アトラスさんより

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午前5時に自宅を出発。
空はもう明るい。
いつものようにご近所の鎌倉宮で一枚。

8時半に八王子から中央道に入りぐいぐい飛ばして
諏訪ICで降りて給油。

今となっては珍しくもないのかもしれませんが、
当時はレギュラーで135円/Lの高値にびっくり。



9月はまだまだ暖かいとは言え、山の上で朝晩はやや冷えます。
コンビニのおでんで朝ごはん。
にしても変なポスター・・・。



諏訪から霧ケ峰へ向かう県道40号は道も景色も良いワインディング。
まだ朝早いからか車も少なくてとても気持ちよいです。
あっという間に高度が上がると、ぱっと視界が広がって、
牧場とスキー場の芝が青々とした高原地帯に。



諏訪から走ること20分。
道の駅でも牧場の駅でもありません。
ここは霧の駅。



霧ケ峰からいよいよビーナスラインへ入ります。
ここは昔は有料道路だったそうですが今は無料に。
いわゆる峠道と違って、展望の開けた山の稜線を
ペース良くたどっていくのは阿蘇山と通ずるものもあって、
これまた格別です。

写真は三峰峠より。

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10時過ぎ。美ヶ原へ到着。
なんとなく聞いたことのある美ヶ原美術館前の駐車場は、
ご覧の通りの深い霧と雲に包まれて、見事に何も見えず・・・。
風力発電の風車がブウンブウンと低い音を立てるのが
ちょっと不気味です。
(というかここが雲の中なのかな・・・)



暖かい飲み物でちょっと一服して、移動式のカワイイ郵便局で
お土産に絵葉書セットを購入。
ちゃんとその場で文をたしなめるためのテーブルと
ポストも用意されているのですよ。



パワーが出たり出なかったり。
バンディットのキャブがちょっと不機嫌だと思ったら
いつの間にか標高2000m近くまで登っていたのでした。



美ヶ原高原牧場でバイクを降りて少しお散歩。
ここもどんより。
お天気が良ければ素敵なのでしょうけど本当に残念。

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ビーナスラインの途中に扉峠という峠があり、
そこから狭い県道67号を松本方面へ下っていくと、
「秘湯」の趣もある「扉温泉」がある、と地図に書いてあったので、
なんとなく向かってみる事に。

ですが、この県道67号が二度と走りたくないなあってぐらい、
狭くて九十九折の急勾配でおまけに石やら落ち葉やらがいっぱいの、
いわゆる「険道」でした。

へたっぴの私は恐る恐る走っていたら、本格的な感じの、
チャリダーさんに抜かれる始末・・・。

やっとこさ一軒の宿を見つけたと思い、受付に行くと、
立ち寄り湯はやってないんですよ、と言われてしまいました。
むー。しょんぼり。

しょんぼりしてもう少し進んでみると、もう一軒宿があったのですが、
なんだかどうでも良くなってしまい、スルー。
少し先で合流した67号とは別の道で再び扉峠へ向かいました。
こちらは普通の道でした。

再びビーナスラインを楽しんで、来た道を戻って、諏訪の街へ。
さてさて、どこへ行こうかしら? と少し悩んで、
今度は電子マネーの「いーなちゃんカード」で一世を風靡した(?)
伊那で名物の不思議中華、ローメン」を食べてみることに。

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国道152号を南下。
杖突峠からの見下ろす諏訪の街の展望が最高です。



峠を下ると今度は田舎へ行くとよくみられる、
山間に続くのどかな田園風景。
今は収穫の時期で、あちこちで稲穂が干されてました。



バンディットの紫色と稲の鮮やかな黄色のコントラスト。



田んぼの脇の路地へ入るとこんな感じの小さな集落に。



そして武田氏の城下町である高遠の街へ到着。
高遠城跡公園(駄洒落ではありません)は、桜の名所とあって、
今は秋ですが、寄ってみたいなあと思いつつ、
お腹も減ってしまったので真っ直ぐ伊那へ。

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が・・・。

伊那に到着してみると、ちらほらと「ローメン」の看板が。
日曜日の15時前ということもあってか、街道沿いにある、
町の食堂は、どこも閉まっているか閑古鳥。
おまけにどこも「名物ローメン」と錆び付いた看板を掲げているのが
これまた胡散臭いのです・・・。

とりあえず、目に付いたお店「新潟屋」さんに入ってみることに。
何で長野なのに新潟? とか、看板には「あなたの一番になりたい」
とか、なんだか突っ込みどころ満載でしたが、もうくたびれたので
どこでもいいや、と・・・。

営業中の札がありましたが、中は真っ暗、人っ子一人いません。
出ようかなと思ったら、お昼寝中のおじさんがむくり、
と目を覚ましやってきました。

しまったなあ、と思いつつも、ロックオンされてしまったので、
とりあえず、ローメンを注文。



うーん。
どっからどうみても、汁気の多いソース焼きソバ。
が、食べてみると何と! 汁気の多いソース焼きソバでした。
って、そのまんまやん・・・。

お店のおじさんは名古屋弁が特徴的なフレンドリーな人。
何故、長野で新潟で名古屋なんだろう?
というのは、まあ気にしないことにして、食べている間と食後、
終始いろいろと話しかけられ続けてしまいました。
いいおっちゃんなんだけどね・・・。

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ローメンにややぐったりしたので、ここで今回の旅はお開き。
伊那から中央道に入って修行僧のようにひたすら眠気に耐えながら、
黙々と八王子へ。

途中、中央道をママチャリで逆走して警官に怒られているおばちゃん!
という珍しいものを目撃し(しかもおかげで大わき見渋滞)、
今回の旅を締めくくったのでした。

学生の時に購入してから6年間。
総走行距離は57289km。

バイクに乗っている時の事も、それ以外の時の事も。
いろんな出会いとか別れとか、ホントにいろんなことがあったなあ。

私にとっての初めてのバイクで、バイクのイロハから教えてもらい、
いつまで経ってもへったぴのオーナーにも不満を言わず、
人生の約4分の1近く苦楽を共にしてきたバンディットと
旅をするのもこれで最後です。
6年間、いままで本当にありがとう。

そして今回も読んでくださった皆さん、ありがとうございました。

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本日の走行距離 631km



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