2004年 11月7日
* 雁坂トンネルツーリング *


目次    メニュー


昨年(2003年)の夏のこと。

私はワインを求めてはるばる勝沼まで行ったのですが、
途中から急に雨に降られ、数秒でパンツまでビショビショ。
コンビニの軒下で寂しく雨宿りをしていると、
地元住民のバイク乗りだと言う方が話しかけてきたのでした。

「秋になるとねえ、雁坂なんかホントに綺麗だよ〜。」

その人の目が変にうっとりしていたせいなのか、
それとも寒さと空腹によるマッチ売りの少女現象なのか、
今となっては分かりませんが、とにかく、雁坂という名が
とても甘美な響きに聞こえたのです。

雁坂か・・・。
よし、いつか行ってやるぞ!

<><><><>

というわけで、今回の目的地は雁坂です。

地図

毎度おなじみ、(C)アルプス社さんより。

<><><><>

7時ごろに鎌倉の自宅を出発。
そんなに寒くもなく秋晴れの気持ちのいい朝でした。
いつもと同じように、海沿いの国道137号を西へ西へ。

由比ヶ浜

<><><><>

西湘バイパスを二宮付近で降り、国道1号へ。
すると市民マラソンの一行に遭遇。
しばし白バイを斜め後ろから観察しながら走っていると、
ガガ、ピー! と不吉な音。
はっ。もしや?!

「そこの二輪車・・・」

やっぱり!
何も悪いことはしていないはずだけど?
と思いながらもドキドキしていると、白バイからは意外な台詞が。

「対向車線から追い抜いて結構ですよ。」

というわけで、おまわりさん公認で、黄色線をまたいで
対向車線から堂々とマラソン集団を追い越し。
貴重な体験でした。

<><><><>

国道1号から県道71号へ入り北上するとヤビツ峠。

狭い上につづら折りですが、峠までは実はバス道。
バスの予想以上の小回りには感心です。

ヤビツ峠

山深し! 秋深し!

峠の北側は神奈川有数のアウトドアリゾート地、丹沢。
落石、浮き砂、水たまり、と何でもアリな上に、
見通しの悪いタイトコーナーの連続。

キャンプ客の車が何も考えず次々と突っ込んでくるので、
かなり怖い思いをしました。
これがなければこういう道は結構好きなのですが・・・。

<><><><>

丹沢を下って宮ヶ瀬湖を渡り、しばらく行くと道志みち(国道413号)。
そこで道志みちへは行かずに、県道518号→県道76号→県道35号へ。

県道35号は国道20号から山をひとつ挟んでの南側に在する
秋山村の中を秋山川に沿って、野を超え山を超え。
ここはオススメ。かなり私好みです。



ほら。いいセンスしてるでしょう?

道中、競技用自転車の人達がすごいスピードで走っていました。
追い抜いては、写真を撮ったりしている間に抜かれ、また抜き返し。
全員、某企業の名前が大きく入ったユニフォームを着ていましたが、
練習中か何かかしら?



山梨の山奥に白くて巨大な施設が出現。
もしやサティアン?! と、表札(?)を見てみると、
「リニアモーターカー実験施設」とありました。

そういえば、何かの雑誌に見学させてもらえると、
紹介されていたのを思い出しました。
ふむふむ。ここも近い将来行ってみたいですね。
なにせ営業運転開始してからでは遅いですし。

<><><><>

秋山の美しい風景を味わいながら、のんびりと走っていると・・・
おお!



目の前に、思わず息を飲むほどの見事なイチョウの木が出現!
これは運命的出会いだわ!(謎) と、思わず足を止め、 しばし写真撮影していると、その間にやってくる車がみな、
次から次へと足を止めイチョウに見とれていました。



こんな感じの道が続いてます。

<><><><>

大月から国道20号へ入り、勝沼方面へ。
勝沼の目の前にある「道の駅 甲斐大和」でお昼ご飯。
しかし、そのすぐ後で通った塩山の町の中は、
美味しそうなほうとう屋さんでいっぱいでした。
むむー。残念。

国道140号に入ってずっと北上。
だんだんと山の中へ進むにつれ景色はオレンジ色に。
道路標識にもいよいよ「雁坂トンネル」の文字が見え、期待で胸が一杯に。
(といっても、たかがトンネルなので期待しても仕方がないのですが)

広瀬ダム

広瀬ダムにて。

<><><><>

雁坂トンネル山梨側

そしていよいよ、目的地である雁坂トンネルに到着。
とりあえず、人々の奇異の視線を浴びながら記念撮影を敢行。
ちなみに通行料は二輪車560円と結構お高いです。

まあ到着してみると、要するにただのトンネルなんだよなあ・・・
と冷静になってしまったものの、一般国道の山岳トンネルとしては
日本一の長さを誇る巨大トンネル(延長6,625m)だそうで、
走ってみると、やはりこの長さ、伊達ではありません。

山梨側からだと、ずっとやや下り坂になっており、
それがトンネルで6km以上も続くので、平衡感覚やら時間の感覚やらが
狂わせれている感じがして、ちょっとクラクラ。

雁坂トンネル秩父側

秩父側にて。



ここからは、すぐに後で通過する雁坂大橋が見えます。
この風景はガイドブックなんかでもよく紹介されてますが、
紅葉もさながら、谷の迫力もかなりのもの。
雁坂ツーリングのハイライトですね。

<><><><>

国道140号を秩父方面へ数km走っていると、なにやら谷の中の木が無くなり、
中をくねくねと道が走っており、底には川が流れ、重機がいっぱい・・・。

ダム作成現場

これはもしや?
と思っていると、目の前には見たこともない風景が出現。

谷が巨大な壁で、文字通り塞き止められているではありませんか。
なるほど、ダムの建設現場の模様です。

滝沢ダム

これは外側ではなく内側から見たところ。
こりゃあ、目の前にある大きな谷が水でいっぱいになるのも
無理はないなあ・・・。

奥多摩湖にしろ相模湖にしろ、ダムって川を塞き止めて作られた
人造湖なわけですが、塞き止めるって言われても、
話のスケールが巨大すぎてイマイチよくわからず、なんとなく
「湖の出口に水門を付けたもの」というイメージを思い描いていました。

が、全然違いました。
百聞は一見にしかず、ですな。

ダムの外側の壁の目の前にはこりゃまた大きなループ橋出現。
名前は大滝大橋と言う模様。

滝沢大橋

この写真はループ橋の上の入り口あたりから撮影してのですが、
下に見える道路はループ橋の一部。
なんと、同じ橋の一部がはるか下のほうに見えてしまう・・・!
という巨大っぷり。
(っていうかものすごい逆光だ!)

調べてみると、「土木学会田中賞」という賞も受賞した
名高い橋らしいです。
そして右に見えるのが大滝ダムですね。

うーむ。日本のゼネコン恐るべし!

ブラックバード

びゅい〜ん!
橋の脇にある休憩所から。

ソフテイル?

どどどどどど・・・・!

<><><><>

さてさて。 トンネルも通ったし、ダムも見たし、橋も見た。
というわけで、ゼネコンの底力を見せ付けられて、
すっかりお腹いっぱいになったので、そろそろ帰る事に。

まだ2時ちょっと過ぎだし、そのまま帰るのはつまらないので、
小鹿野町で名物のワラジカツでも食べようかな? と思い、
行ってみたのですが、残念ながら目的のお店が見つからず。

次回の楽しみに取っておくということにして、
大渋滞の国道299号を延々と走って走って・・・
そしてすっかり日も暮れ疲れ果てた頃にやっと土地勘のある八王子へ。

後はコンビにの駐車場で居眠りをしたりしながら
夜8時半にやっとこさ鎌倉の我が家へ到着。
疲れた・・・。

<><><><>

ということで、1年以上待ちわびた雁坂ツーリングも無事終了。
これで今年のツーリングは思い残すところ無し! です。
(と思ったらお土産買うの忘れてました・・・)

今回も最後まで読んでくださってありがとうございましたm(_ _)m

<><><><>

本日の走行距離 402km



目次    メニュー